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私はシスターサツキ...2

ごきげんよう。王立アカデミー助教授のサツキ・ソワールです。

本日、日曜日はクレス王子が定例のお茶会にご参加なさる日。
普段は王子の家庭教師につけたわたくしの修道生が、
付き添いを担当するようになっております。

ですが今朝方になり、
その『彼』の実家でご不幸があったということで、
急遽わたくしが代理を務めることになりました。

…しかし、当の王子は会の最中にうつらうつらと居眠りを始める始末。

一時期の、人見知りの緊張しきりだった頃を考えれば、
こうしてリラックスして会に望めることは良い傾向です。
ですが、各国のお歴々を前に居眠りというのはいただけません。

南の国のプリンスフルからは、
『たるんでいる証拠じゃないのか?』
との厳しいご意見を賜りました。

東の国のプリンスシンには『あはは…さすが大物ですね!』、
北の国のプリンセスルナには『お可愛らしい寝顔だわ…うふふ』
と、お気遣いのご意見を賜りました。

『彼』には、土曜日のレッスンを控えるよう意見しなくては。
教育熱心とはいえ、翌日のお茶会に差し障るほど、
愛情と…ぁっぃぉっゅを注ぎ込むなど…あら、わたくしったら何をッ!?

おほほほほほほほほ!今のは何でもございませんわ。

…それにしても、
その時のクレス王子のお幸せそうな寝顔といったらありませんでした。
大方、お気に入りの『彼』の夢でもご覧になっていたのでしょうね…。

それでは、ごきげんよう。